魔法医師の診療記録

魔法医師の診療記録 (めでぃさんどぅまーじのしんりょうきろく01) / 手代木正太郎(著)/ニリツ(イラスト)
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    ガガガ文庫

シリーズ作品

魔法医師の診療記録 (めでぃさんどぅまーじのしんりょうきろく01)
魔法医師の診療記録
今はもう忘れられた、魔法医師の物語――。 太古の昔、医術と魔術とは、同一のものであった。 今や人類は、かつて魔術と医術とが一つであったことをすっかりと忘れてしまっていた。しかし、この世には未だ医術のみで癒せぬ病が存在する。 それは、伝承の中で、吸血鬼、狼男、食人鬼などと語られる化け物の類い、魔術を用いねば癒せぬ病――すなわち〈妖病〉が。故に古代の知恵、魔術と医術とが一体となった知恵を、未だ脈々と伝え続ける者たちがいる。 すなわち――〈魔法医師〉が。 魔法医師の少女・クリミアは自身が幼い頃に行った魔法医術の影響で、重大な妖病を患った幼なじみのヴィクターを治療するため、共に旅を続けていた。その目的は、ヴィクターの病を治せるだけの力をもった霊石《ガマエ》を集めること。 その旅の中で、二人は数多の病人を治療していく。 ときに魔法医師を異端と迫害する教会と戦いながら。 ときに病人を魔物と称する人々と戦いながら。 そして、病そのものと、戦いながら――。 『王子降臨』『楽園追放 mission.0』などで活躍中の手代木正太郎が奇妙で流麗な筆致を踊らせた最新作(2015年8月発表作品)。 イラストは、気鋭のイラストレーター・ニリツ!! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
魔法医師の診療記録2 (めでぃさんどぅまーじのしんりょうきろく02)
魔法医師の診療記録2
彼女は言った――「魔物など、存在しない」。  太古の昔、医術と魔術とは、同一のものであった。  それを忘れた人々は、《妖病》と呼ばれる病の患者たちを、魔物と称し、忌み嫌った。  魔法医師の少女・クリミアと、彼女の幼なじみであり重大な妖病を抱えるヴィクターは、その治療法を探して旅を続ける。あるとき立ち寄った街にて、彼らは「もう一人の自分」と会話する少女と出会う。ドッペルゲンガー。魔法医学においてはすでに原因が判明しているはずの病だが、なぜか原因が見つからない。奇妙に思う二人に対し、少女は――首無しの魔物デュラハンの元から逃げてきたと告げたのだった。  ――理性を持つ首無しの生物。  長き歴史を誇る魔法医学界にも資料のない現象。では、それは理論では説明のつかない本物の魔物か……? しかしクリミアは、魔物の存在を認めない。自分のために、ヴィクターのために……。  時を同じくしてクリミアとヴィクターの元に、非道な研究で悪名を轟かす魔法医師が現れる。ヴィクターの妖病を知り、解剖したいと迫る彼女だが……。  はたして、デュラハン、そして少女のドッペルゲンガーの正体とは? 魔法医学史上、もっとも稀な事例を取り扱った、第二集。  物語を彩るのは気鋭のイラストレーター・ニリツ! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
魔法医師の診療記録3 (めでぃさんどぅまーじのしんりょうきろく03)
魔法医師の診療記録3
揺れるクリミア。妖病の新たなる解釈。 太古の昔、医術と魔術とは、同一のものであった。 その技術を継承し続ける者たち。その者たちは、魔法医師と呼ばれていた。ドゥンと呼ばれる様々な《妖病》の原因。それに感染することで、人は伝承の中に存在する魔物に身を変える。故に、魔法医師は必要とされ続けている――。 だが、その魔法医師も《妖病》に冒されることがある。 魔法医学の権威・ガレノス。 彼は治療法が不明のドゥンに感染し、その命を削りとられていた。 そして、彼の元に5人の魔法医師が集う。 彼の治療を巡って、技を競い合う魔法医師たち。 その一方で、ガレノスの身辺について、奇妙な事柄が浮かび上がってくる。 サキュバスの存在と、石化の邪眼を持つ少年。 クリミアの他に呼ばれた医師たちとガレノスとの内縁関係。 そして、ガレノスは何者かにドゥンを植えつけられた……。 果たしてガレノスと、それらとの関係とは。 そして、ガレノスの妖病の意外な真相とは。 ヴィクターの師、フレデリーク・ナイチンゲールも登場し、クリミアとヴィクターの旅は次のステージへ。 魔法医学の特異な一面が記された第3集。 ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
魔法医師の診療記録4 (めでぃさんどぅまーじのしんりょうきろく04)
魔法医師の診療記録4
クリミアのスランプ。魔術を失った彼女は。 古代インスマ文明の発祥の地、インスマ砂漠。 灼熱の地に現れた人魚の死体。それに呼応するように、見たこともない海の夢を見始める砂漠の人々。 スランプ脱出のために、インスマ砂漠に拠点を置く魔法医学史の権威・ハーネマンの元に訪れていたクリミアは、住人たちを治療しようと主張し続けるが、魔術を使用できなくなった彼女に為す術などない。 さらに彼女の隣には、常にあったはずのヴィクターの姿がない。 そこに、人魚の噂を聞きつけた、悪名高き解剖医ヴァネッサ・キャスパーが訪れる。再会する二人。深まる人魚の謎。 片や結社の病院に一人残されたヴィクターは、クリミアを求めて旅に出る。 インスマ砂漠を取り巻く謎を追うクリミアとヴァネッサ。 ドゥンに冒されながらも旅を続けるヴィクター。それを支えるイングリド。 そんな彼らの影で、ついにラー聖教が擁する最強の〈鉄鎚〉ラ・ピュセルが動き出す。 黙示録の悪魔を殺すために存在する彼女の存在は、クリミアとヴィクターの旅、そして二人の関係にどのような危機をもたらすのだろうか。 魔法医師の結社と教会の意外な関係。 そしてヴィクターが罹患した妖病が、世界にもたらす影響とは。 魔法医学史の根底を覆す、第4集。 ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
魔法医師の診療記録5 (めでぃさんどぅまーじのしんりょうきろく05)
魔法医師の診療記録5
ヴィクターを狙う殺戮者たちの影。 ガマエの新たなる真相を求めるべく、ガマエ研究者として著名であるヒルベルト・コッホの元を訪れるクリミアとヴィクター。コッホが起ち上げた様々な発明品を開発し続けるコッホ社は、外部からの侵入者を拒絶する擁する奇妙な島にあった。そしてそこには、想像を絶するほどに規則正しい生活を送る、奇妙な従業員たちがいた。 ようやく辿り着いたコッホの居場所。それは厳重に閉ざされた扉の奥であった。 コッホはもう50年もの間、そこに籠っているいると言う。 途方に暮れつつも目的を果たすべく島に逗留する二人。そんな二人の前に、ヴィクターを「黙示録の悪魔」と称して付け狙う殺戮者たちが現れる。魔法医師を名乗る彼らだが、彼らの駆使する魔法医術はクリミアですら知らぬものであった。 《鉄鎚》でも無き者たちが、なぜヴィクターを狙うのか? 彼らは、ヴィクターの何を知っているのだろうか? 時の流れが乱れる孤島で、ヴィクターの命を巡って凄惨な死闘が幕を開ける。この戦いの「鍵」となるのは誰なのか。その思考の先に、クリミアは新たなる《妖病》の姿を垣間見る。魔法医学の未来を覗く、第5集。 ※「ガ報」付き! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。