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小説やゲームのような、ファンタジーの世界が楽しめる異世界系漫画。前世の記憶を持ったまま異世界の住人に生まれ変わる「転生系」や、主人公が最強のスペックで無双する「チート系」など、さまざまなタイプのなろう系作品があります。
今回は、数ある異世界漫画の中でも特に人気の高いおすすめの作品を紹介。読みだしたら手が止まらない、魅力的な作品ばかりなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
『転生したらスライムだった件』は、Web小説サイト「小説家になろう」の投稿作品をコミカライズした作品です。原作は、本作で小説家デビューを果たした伏瀬さん。漫画版で作画を担当したのは、『まおゆう外伝 まどろみの女魔法使い』などでも知られる川上泰樹さんです。
2015年から『月刊少年シリウス』（講談社）にて連載を開始し、2018年にはアニメ化。2020年に16巻が発売された際には各種新聞とのコラボ広告が掲載されるなど、大きな反響を呼んでいます。
主人公は、前世で後輩をかばって命を落とした元サラリーマン。異世界で「スライム」に生まれ変わるところから物語がはじまります。RPGなどのゲームでは“雑魚キャラ”扱いされがちなスライムの、奇想天外な活躍から目が離せない作品です。
同じく「小説家になろう」の投稿作品をコミカライズした人気漫画として知られるのが『Re：ゼロから始める異世界生活』です。長月達平さんによる原作小説は、2017年に「このライトノベルがすごい！」の文庫部門で第2位を獲得。
さらに、2021年時点でのシリーズ発行部数が累計で1,100万部を超えるなど、高い注目を集めています。
漫画版は2014年からマツセダイチさんが作画を担当する第一章が『月刊コミックアライブ』（KADOKAWA メディアファクトリー）にて、楓月誠さんが作画を担当する第二章が『月刊ビッグガンガン』（スクウェア・エニックス）にて連載。その後も、各種媒体にて各章のコミカライズや公式アンソロジーが発表されています。
主人公は、引きこもりの高校生ナツキ・スバル。突然異世界に召喚されたスバルは、死ぬと同時に時間を巻き戻せる「死に戻り」の能力を駆使して異世界で活躍します。
犬塚惇平さん原作、九月タカアキさん作画による『異世界食堂』も、「小説家になろう」への小説掲載が発端となった作品。なお、キャラクター原案は原作の書籍でイラストを手がけたエナミカツミさんです。漫画版は2016年から『ヤングガンガン』（スクウェア・エニックス）にて連載開始し、2017年にはアニメ化も果たしています。
物語の舞台となるのは、商店街に店を構える「洋食のねこや」。一見何の変哲もない洋食屋ですが、実は週に一度だけ異世界への扉が開く不思議なお店です。トレジャーハンターから大賢者、一国の王子、獣人やエルフなどさまざまな異世界の住人が訪れ、日本の洋食に舌鼓を打ちます。私たちが慣れ親しんだメニューに、異世界人が驚いたり感激したりする様子が楽しめる異色な作品です。
『とんでもスキルで異世界放浪メシ』もまた、「小説家になろう」の投稿作品が原作となった漫画です。原作者は江口連さん、原作のイラストおよび漫画版のキャラクター原案イラストは雅さん、コミカライズは赤岸Kさんが担当しています。
2021年5月時点でのシリーズ累計発行部数は350万部以上。2017年からコミックサイトにて漫画版の掲載がはじまり、ますます人気の高まりを見せています。主人公は、「ムコーダ」こと向田剛志。ごく普通のサラリーマンでしたが、勇者召喚に巻き込まれる形で異世界に飛ばされます。
本作の大きな特徴は、元の世界から食材や調味料を取り寄せられるムコーダのスキル「ネットスーパー」。何とも便利なこのスキルを駆使して食事を作る、一風変わったグルメ漫画です。
「異世界転生系」の作品の中でも、特に変わった設定で注目を集めているのが『転生したら剣でした』です。棚架ユウさんによる原作小説は、2015年から「小説家になろう」で連載開始。2016年には第4回ネット小説大賞を受賞しています。
丸山朝ヲさんが作画を担当する漫画版は、『デンシバーズ』（幻冬舎コミックス）を経てコミックサイトに掲載。2022年時点でシリーズ累計200万部以上を売り上げ、同年にアニメ化も決定しました。
主人公の「師匠」は、自分の意志で動きスキルアップができる剣。交通事故で命を落としたサラリーマンが異世界に転生した姿です。あるきっかけから黒猫族のフランと出会い、共に旅をすることになります。
韓国発のライトノベル原作で人気な漫画が『俺だけレベルアップな件』です。原作・原案はChugongさん、作画はDUBUさんが担当しています。オリジナル版から設定や登場人物の名前を変えた日本語版は「ピッコマ BEST OF 2019」を受賞するなど、高い人気を呼びました。
舞台は異次元と現実世界をゲートが結ぶ、近未来的な世界。ゲートの中でモンスターを倒す「ハンター」と呼ばれる人々が活躍しています。最弱のE級ハンターである主人公・水篠旬は、あるきっかけからレベルアップへの道を歩み始めます。
ふじま美耶さんの出版デビュー小説『異世界で『黒の癒し手』って呼ばれています』は、2013年からコミックサイトで連載されている人気作品です。漫画版は作画を村上ゆいちさんが担当。主人公のリィーン（神崎美鈴）をはじめ、登場人物たちが生き生きと魅力的に描かれています。
物語は、就活がひと段落した女子大生の美鈴がいきなり異世界に飛ばされるところからはじまります。魔法が存在する世界でゲーマーの知識を生かしながら、癒し手としての能力を発揮する主人公の活躍ぶりが楽しめる一作。迷い込んでしまった世界の謎や、ロマンスの行方からも目が離せません。
『ありふれた職業で世界最強』は、2013年から「小説家になろう」に投稿されていた白米良さんによる人気小説をコミカライズした作品です。2016年からスタートした漫画版では、本編の作画をRoGaさん、外伝『ありふれた職業で世界最強 零』の作画は神地あたるさんが担当しています。
2021年時点での累計発行部数は500万部以上。2019年にはアニメ化され、2022年に2ndシーズンが放送されるなど、高い注目と人気を集めています。
「現代を生きる若者が突然異世界に飛ばされる」という王道の設定ながら、主人公だけでなくクラスメイトが一緒に転移する点や、主人公の南雲ハジメが戦闘に向かないとされる「錬成師」というスキルから出発する点など、ひねった設定も見どころです。
有名な漫画を題材にした異世界漫画としてよく知られるのが『DRAGON BALL外伝 転生したらヤムチャだった件』です。元ネタとなっているのは1984年から1995年まで『週刊少年ジャンプ』（集英社）で連載され、国内外で大ヒットした『ドラゴンボール』。
ドラゴン画廊・リーさんによる本作は、2016年から2017年にかけて『少年ジャンプ＋』（集英社）にて掲載され、話題を呼びました。
主人公はドラゴンボールファンの男子高校生。階段から落ちる事故から目を覚まし、登場人物の一人であるヤムチャに転生します。ヤムチャが迎える結末を変えるべく奮闘する主人公の行く末は、原作ファンも必見です。
異世界漫画では10代から20代が主人公の作品が多数を占めていますが、30代・40代が活躍する作品も人気です。『アラフォー賢者の異世界生活日記〜気ままな異世界教師ライフ〜』もその一つ。
寿安清さんによる原作は2016年から「小説家になろう」で連載開始。漫画版では招来さんが作画を、ジョンディーさんがキャラクター原案を担当しています。
主人公は40歳のゲーマー、大迫聡。VRRPGのトッププレイヤーでしたが、プレイ中に命を落とし、最強のステータスはそのままで異世界に転生します。おじさんならではの落ち着きやくたびれた雰囲気と、比類ない強さのギャップが魅力的な作品です。
「現代社会から異世界への転移・転生」という設定が多い異世界漫画の中で、「異世界間での転生」で人気を集めているのが『失格紋の最強賢者〜世界最強の賢者が更に強くなるために転生しました〜』です。
進行諸島さんによる原作は、「小説家になろう」にて2016年から連載開始。漫画版ではキャラクター原案を風花風花さん、作画を肝匠&馮昊（Friendly Land）さんが担当しています。
主人公は、前世で賢者にまで上りつめた魔術師・ガイアス。自身の能力に限界を感じ、より魔法戦闘に適した「第四紋章」を持つ者に生まれ変わるために転生魔法を使います。
魔法は成功したものの、生まれ変わったのは魔法が衰退し「第四紋章」が“失格紋”と見下される世界。主人公の清々しいまでの無双ぶりが楽しめる作品です。
『自重しない元勇者の強くて楽しいニューゲーム』は、新木伸さんが2016年から投稿している「小説家になろう」の掲載作品を原作とした漫画です。キャラクター原案を卵の黄身さん、コミカライズをていやんさんが担当しています。
本作は、主人公の複雑な経歴も特徴の一つ。もともと異世界の勇者だったオリオンは、魔王との相打ちで命を落とします。その後、平和な現実世界に転生するものの、ブラック企業への勤務で疲弊する日々。
トラックにはねられて再び元の異世界に転生してからは、「今度こそ自重せずに自由に生きる」と決意し、自由奔放な活躍をはじめます。
『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』は、森田季節さんによる「小説家になろう」への投稿作品を元にした漫画です。森田さんは学生時代にデビュー作『ベネズエラ・ビター・マイ・スウィート』で第4回MF文庫Jライトノベル新人賞優秀賞を獲得しています。2017年にはシバユウスケが作画を担当する漫画版がスタート。さらに、2019年にはアニメ化も発表されました。
主人公、アズサ・アイザワ（相沢梓）の前世はブラック労働に従事する「社畜」。過労で命を落とし、転生前に「不老不死」「スローライフ」を希望したことから、異世界で不死身の魔女として生まれ変わります。
日々の糧とするためにスライムだけを300年倒し続けた結果、いつの間にか最強のステータスを身に付けてしまったアズサの無自覚な無双っぷりが、ほんわかと楽しい作品です。
『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中』は、秤猿鬼さんによる「小説家になろう」への投稿作品を元にした漫画です。原作小説は2014年に連載をスタート。キャラクター原案をKeGさん、作画をサワノアキラさんが担当した漫画版は2017年からコミックサイトにて連載されています。
2022年時点でのシリーズを通した累計発行部数は200万部以上。2022年にはアニメ化も果たしました。
主人公・アークは、ファンタジーやゲームの世界では敵キャラとして登場することも多い「骸骨」。MMORPGをプレイしている途中で寝落ちし、気付けばゲーム内のキャラそのままの姿で異世界に転移しているところから物語ははじまります。
異世界漫画には、移転前や前世の職業や特技を生かして主人公が活躍する作品も少なくありません。『獣医さんのお仕事in異世界』もその一つです。原作小説は、蒼空チョコさんが2012年から「小説家になろう」にて連載していた作品です。hu-koさんの作画による漫画版は、コミックサイトにて連載されています。
主人公の風見心悟は、畜産を支える家畜保健衛生所に勤務する獣医師。突然異世界から召喚され、獣医師として世界を救ってほしい」と頼まれます原作者の蒼空さんが大学で獣医学を学んでいたため、専門知識や獣医師としての思いなども豊かに描写されている一作です。
『異世界に飛ばされたおっさんは何処へ行く？』はシ・ガレットさんによる小説を原作とした漫画です。ひらぶき雅浩さんがコミカライズを担当した漫画版は、コミックサイトで連載されています。
主人公は、ごく普通のサラリーマンの佐東拓真。バイクで走行中に次元の切れ目に落ち、「ヴェルミドール」という異世界に飛ばされてしまいます。元の世界には戻れないものの、女神の加護を受けて高い身体能力を獲得。
また、女神の計らいでパソコンやスマホでのネットショッピングも利用できるなど、そこそこ快適な生活を提供されます。のほほんとした雰囲気に癒される一作です。
冒険やバトルなどが題材となった作品が多い異世界漫画ですが、のんびりとした田舎暮らしを描いた作品もあります。タカハシあんさんによる「小説家になろう」への投稿作品を元にした『村人転生 最強のスローライフ』もその一つ。コミカライズはイチソウヨウさん、キャラクター原案はのちた紳さんが担当しています。
主人公は40代半ばで独身・派遣社員としての前世を終え異世界の片田舎に転生したベー。転生前に希望した「怪力」「結界使用能力」「土魔法の才能」という3つのスキルや、前世で得た知識を生かし、「最強のスローライフ」を満喫します。
最後に紹介するのは原案・梨千子さん、コミカライズ・望月桜さんによる『天に恋う』。2017年時点でシリーズ累計70万部を超えた人気作品です。
ヒロインは男性に苦手意識を持つものの、兄思いの一面を持つ高森鈴花。誰かに海に突き落とされ、目を覚ますと中国に似た異世界・紹に転移していました。
異国語が飛び交う紹で追われる中、高星と永陽という2人の青年に助けられ、異世界での生活をスタートさせます。
ファンタジーとラブストーリーが交錯する、心躍る一作。中国ドラマや韓流ドラマのロマンス作品が好きな人にもおすすめの異世界漫画です。
この記事ではおすすめの異世界漫画を紹介しました。主人公が「強くてニューゲーム」のように無双する爽快な作品から、努力で異世界を生き抜く作品、マイペースにスローライフを楽しむ癒し系ストーリーまで、異世界漫画にもさまざまなタイプがあります。
ファンタジックな世界観を楽しみつつ、主人公の活躍を応援したり、苦労に共感したりできる異世界漫画作品を、この機会にぜひよむるんでチェックしてみてくださいね。
